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物流業界の基礎知識!今さら聞けない『マテハン機器』って何?

物流業界の基礎知識!今さら聞けない『マテハン機器』って何?

投稿日:2020.02.10 
更新日:2020.03.25 
お役立ち情報

物流業界とは切っても切れない関係にある『マテハン機器』ですが、物流業界で働く皆さんはマテハン機器がどのようなものなのかしっかりと理解されているでしょうか?中には、よく聞く言葉だけど、詳細な内容まではイマイチ分かっていない…という方も多いのではないでしょうか?

マテハン機器は、製造工程の省人化を始めとして物流業務の省力化、さらにものづくり全般の効率化を助けてくれる非常に心強い味方です。そこで今回は、マテハン機器について「イマイチどんなものか分かっていない…」という方のため、おさえておきたいマテハン機器の基礎知識をご紹介します。

『マテハン』と『マテハン機器』について

それでは、物流業界で働いている方がおさえておきたい基礎知識をご紹介していきましょう。物流業界で働いている方であれば、『マテハン』や『マテハン機器』という言葉は、一度は耳にしたことがあるでしょう。ここではまず、この二つの言葉の意味からご紹介しておきましょう。

『マテハン』とは?

まずは『マテハン』からです。マテハンとは「マテリアル・ハンドリング」の略語で、生産拠点や物流拠点内の原材料、仕掛品、完成品など、全ての「モノの移動」に関わること全般を指す言葉です。広い意味では、「生産拠点(工場)⇒倉庫」「倉庫⇒販売所」のように、物流までも含む場合がありますが、一般的には『製造・保管・出荷』など各工程上における「モノの移動」を効率的に行い情報管理する事を意味しています。

『マテハン機器』とは?

『マテハン』がマテリアル・ハンドリングの略語とわかれば、『マテハン機器』がマテリアル・ハンドリング機器の略ということは分かりますね。そしてマテハン機器は、モノの移動を効率的にすることを目的とした専用の機械類を指しています。わかりやすい例を挙げると、パレットやフォークリフトなど、モノの保管・運搬などの物流業務を効率化するために用いられる機器のことです。
なお、実際の現場では、業務の省人化や省力化につながる機械類全般を指して『マテハン機器』と呼ぶ場合もあります。

マテハン機器にも種類がある!

上述したように、マテハン機器とは「モノの移動を効率的にすることを目的とした専用の機械類全般」を指しています。つまり、一口にマテハン機器と言っても、さまざまな種類が存在しているのです。ここでは、代表的なマテハン機器をいくつか挙げてみます。

  • フォークリフト
    マテハン機器は、人間が手で運ぶことに対し「どうすれば効率よくモノの移動が可能になるのか?」ということを考えたことからスタートしたと言われています。フォークリフトは、運送業はもちろん製造業や水産業、農林業でも、モノを運搬するときには必須と言われる存在となっています。もっと手ごろなものでは、手押しの台車などもマテハン機器に含まれますが、パレットやコンテナにまとめられたモノを一気に移動できるフォークリフトは、マテハン機器の代表と言えます。
  • ピッキングシステム
    『仕分け』を効率良くするための機器もマテハン機器に含まれます。ピッキングとは、入出庫の際に要求されたものを必要な数だけ選び出すことなのですが、こういった作業を補助し自動で行うことで効率化を目指す機器がピッキングシステムと呼ばれます。なお、ピッキングシステムにもさまざまな種類が存在しています。
  • ソーター
    ソーターは、『sort(ソート:仕分ける)』する機械のことで、モノを出荷先や品目などによって仕分けるためのマテハン機器となります。ソーターは、人間が手で作業するのに対し、短時間で大量に作業できることや、複雑な作業でも正確性を保てることが大きなメリットと言われています。モノの形状や目的によって、さまざまなソーターの種類が存在します。
  • 自動倉庫
    近年注目されているのが、モノの入出庫を自動化した『自動倉庫』です。自動倉庫は、倉庫スペースを有効利用することができるため、入出庫・在庫管理の精度向上や、安全な作業を実現できるなどさまざまなメリットが存在します。ちなみに、自動倉庫を実現するための、固定棚やスタッカークレーンもマテハン機器に含まれます。

マテハン機器導入のメリットと注意点

それでは最後に、マテハン機器の導入により得られるメリットや、導入時に注意しておきたいポイントを簡単にご紹介しておきしょう。

マテハン機器導入のメリット

マテハン機器は、人に変わって物品の取り扱いを行いますので、目的に合ったマテハン機器の導入により、大量の物品を短い時間で正確に取り扱うことができるようになるというのが最大のメリットになるでしょう。また、マテハン機器の活用によって、高い位置や場所での物品の取り扱い・保管が可能になりますので、空間やスペースをフル活用することができるようになります。他にも、人の力では動かすのも困難な重い物品でも簡単に移動させることができますので、重労働から人を開放することができます。

マテハン機器導入の注意点

さまざまなメリットが考えられるマテハン機器の導入ですが、いくつかの注意点が存在しています。

  • トラブル時の対応について
    自動倉庫や、ソーターが何らかの原因で停止した場合、入出庫作業全体に影響が出てしまい、出荷自体ができない…などと言う大きなトラブルにまで発展する可能性があります。トラブルを早急に復旧できない場合、損害がどんどん膨らんでしまう可能性がありますので、万一に備えて、トラブル時に迅速なサポートができる体制の構築が重要になります。
  • 機器の選定を慎重に
    導入するマテハン機器の選定が非常に重要です。例えば、最大季節波動に合わせて高額なマテハン機器を導入した場合、波動が低い時には設備稼働率が下がってしまいます。逆に、最少波動に合わせて機器の選定を行うと、波動が高い時には出荷が間に合わない…などと言うリスクが出てしまうのです。マテハン機器は、より高効率な「モノの移動」を実現するために導入するものなので、どこの波動を主軸とするかしっかりと優先順位を決めて機器を選定することが重要になります。
  • 補助金・減税制度を良く調べておく
    マテハン機器の導入にはコストがかかります。したがって、マテハン機器の導入に対して、活用できる補助金や減税制度は良く調べて活用すべきでしょう。

まとめ

今回は、物流業界で働く人であれば、ぜひ知っておきたいマテハン機器の基礎知識についてご紹介してきました。よく聞く言葉だと思うのですが、詳細な言葉の意味やどこまでは含まれるものなのかなど、イマイチ理解していないという人も多いと言われています。
この記事でご紹介したように、一口にマテハン機器と言っても、さまざまな種類が存在しているのです。したがって、目的やゴールの設定もせず導入してしまい「無用の長物」となってしまうようなことが無いよう、慎重に機器選定する必要があると覚えておきましょう。

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