RiSOKOセミナー 『倉庫が足りない!需要が増す機能型倉庫の実態と今後の供給』第二弾 【26分17~51分36秒】
投稿日:2021.05.10
更新日:2021.06.16
お役立ち情報
今回は前回に引き続き、2020年10月13日に行ったRiSOKOセミナー『倉庫が足りない!需要が増す機能型倉庫の実態と今後の供給』について、お時間の関係などでセミナーに参加できなかった方のため、内容を要約してご紹介したいと思います。
第一弾をまだご確認頂けていない方は、ぜひそちらからご確認ください。
動画を見るお時間がある方は、以下の本編動画をご覧ください。
注意
以下の内容は、基本的に動画内の座談会内容をテキスト化したものとなります。皆様にわかりやすいよう、一部言い回しなどの修正は行っていますが、基本的に動画内でパネラーの方が発した言葉をそのままご紹介しています。大幅な変更を加えると、発言者の意図とズレてしまう可能性があるためです。
一部読みにくい部分もあるかと思いますが、あらかじめご了承ください。
Contents
問題提起について【26分17秒~32分26秒程度】
MEMO
これ以前の内容は、『倉庫が足りない!需要が増す機能型倉庫の実態と今後の供給 第一弾』をご参照ください。
寺内:これ以前の内容は、『倉庫が足りない!需要が増す機能型倉庫の実態と今後の供給 第一弾』をご参照ください。
寺内:製品自体が、「危険物じゃないものも増えるのでは?」というお話がありましたが、この辺りサンスターさんはどう思いますか?
荒木:「荷主がちゃんと払ってくれたら作るよ…」みたいな感じがあるのですが…。
まず、「最初に出てきた固定費でかかりますよね、償却かかりますよね。」という部分ですが、メーカー側からすると、先ほどのイソジンのことを一例にあげれば、危険物…あれは危険物じゃないのですが、危険物の波動があるのですよね。
例えば、海外から3ヶ月分買ってきて、3ヶ月分全部危険物倉庫に入れて。そして危険物が減ってきたら、1ヶ月分になって、また3ヶ月分…と。
この波動分を固定費で持ちたくないのので「どうしても変動費で…」となる。
そうすると、「固定費で…」となるなら、自分で作ることになるのではないかと思います。今はその境期にきているのだと思います。
寺内:なるほど。
そうすると、ニーズがあっても倉庫会社さんは「思い切ってコミットをちゃんとしてもらったうえで建てていく」ということが、現実問題としては難しい面もあるということかな…というふうに今お聞きいたしました。
荷主による危険物倉庫建設事例について【27分44秒~27分43秒程度】
寺内:その中で、今度は「荷主さんがそういう倉庫を建てられた。」というお話をお聞きします。
今回は、中国精油株式会社様に、実際に建てられた荷主さんの事例ということでオンラインで参加いただいておりますので、少しお話を伺いしたいなと思います。
中国精油株式会社様について
1941年に創業され、岡山県を軸に関西エリアに5拠点の工場をお持ちです。石油製品の製造販売や化学品の蒸留精製を主業とされております。今月5日には水島工場内にて危険物倉庫2棟を竣工いたしました。
本日は水島工場の門前工場長にオンライン出演頂いております。,
寺内:御社で危険物倉庫を「2棟建てられた」とお聞きしてるのですが、そのあたりの背景についてご解説いただけますでしょうか?
門前:私がおります『水島工場』は、危険物の受託加工をやっている工場です。
「生産量の拡大に応じて危険物の生産量が増える。」「原料とか製品の在庫量も増えてくる。」と言ったところで、なかなかすぐに危険物倉庫の投資というところには繋がらなくてですね、近隣におられます危険物倉庫さんに預け入れておりました。
しかし、近距離とはいえ「横持ちの運賃がかかる…」ということ、他にも「保管費をお客様、我々から見たお客様へなかなか転嫁しにくい」ということ、また「トラックが手配できるか、できないか?」ということが、弊社の生産において、ジャストインタイムで運営できない…といったような機会損失という意味での課題を抱えておりました。
その課題を克服するために、三和建設さんにお願いして、危険物倉庫2棟の建設につながっております。
寺内:機会ロスというところですが、これは「単純に倉庫を建てて、外部倉庫の費用を吸収する」というだけではなくて、ある意味、工場の稼働率が上がるということで、経営全般にすごく大きなインパクトがあるのではないかなと思うのですが、そのあたりところをもう少しご説明いただくこと可能でしょうか?
門前:弊社は、生産設備を持っておりますので、「想定通りに稼働させる」ということが求められているのですが、その『想定通りの稼働』を実現するために必要な危険物倉庫投資だったという風に考えております。
弊社の水島工場には、3つの生産しているグループがあるのですが、従来は「ローリーで原料を受け入れて、製品をローリーで出荷する」と言うような、タンクで運用するケースが多かったのですが、最近の傾向として、昨今、お客様から要求されるものは『少量多品種』、『高付加価値』というような傾向があり、「ドラム缶の荷姿で製造しなければいけない」こういうものが増えてきております。
しかし、そういったものになかなか弊社の方では、「倉庫の面で追いついていなかった…」ということもあって、ある時期は生産の稼働率を50%ぐらいまで下げて、「工場内の危険物滞留量を抑える…」など、非常に非効率なことをやっておりました。
今回、危険物倉庫を作ったこともありまして、稼働率を上げていけるという風に考えております。
寺内:ありがとうございます。
そういう原材料の供給に制約を受けてたということなんですね?
門前:そうですね。
倉庫建設に影響をあたえる要素 【32分27秒~36分32秒】
寺内:ここまで、いろいろな方のお話をお伺いしてきましたが、ちょっと簡単に私の方でまとめたものがありますので、それをご紹介します。
寺内:倉庫を実際に建てる方々のいろいろなお手伝いを当社もさせていただいているのですが、その結論(倉庫を建てる)に至るまでには、いろんなプロセスがありまして、それを要約しますと「7つぐらいにまとめられるのかな…」ということで、整理をしてみました。
一つ目は、社会環境といったところで、今出てきましたコンプライアンスの問題であるとか、それからGDPの問題であるとか。さらに、ロボティクスなどは、場合によっては労働環境。これから「人手不足になっていくよ」とか「ホワイト物流をやらないといけないよね」という中でどんな倉庫をつくるのか…という話が一つあるのかなと。
二番目はですね、「そうはいっても経営全体の戦略ってありますよね」というお話で、これはの全社のQCDと言いますか「品質とコストと納期をどうしていくのか?」という経営戦略があります。
三番目は財務戦略というのがありまして、いくら得であって、外部倉庫の費用が削減できるとわかっていたとしても、「自分で物流に投資はしたくない…」という会社さんが結構いるのではないかとと思います。
この辺りは、サンスターさんいかがでしょうか?
荒木:先ほどのお話のように、危険物をメインでやっておられる会社さんはまだいいのですが、私どものように「全体商品の10%~20%くらいしか危険物がない…」となると、やはりそのために「器をどこまで作るのか?」という部分については、結構難しいところがあると思います。
したがって、なかなか投資はできないん…となるのではないかと思います。
寺内:サンスターさんなんかは「外部倉庫、危険物含めてかなりお支払いになってるんじゃないかな?」と思うんですけど、それでも自社で建てるという選択肢はあまりないという判断なのですか?
荒木:そうですね…。
「いつまで危険物をやるの?」という問題がすごく大きいと思いまして、危険物はコアじゃないのです。コアじゃないところは、多少変動費としてお金がかかっても、それで乗り切るしかないかなと思います。その次はちょっと危険物倉庫自体が足りないな…という感じですね。
寺内:なるほど、「そういった個々の事情もあるんだろうな」というふうに思います。それから、先ほど登場していただきました中国精油さんの場合は、サプライチェーンマネジメントと言いますか、「サプライチェーンの中で、その機能を持つことによって全体がどう強化されるのか?」。こういうところで「自社でつくる!」というご判断をされたのかなというふうに思います。
寺内:それから、物流の方針ですね。「物流にそもそも投資するのかどうか?」それから「自前であるのか、アウトソーシングするのか?」。
一時期、アウトソーシングブームがありましたが、ここへ来て「自社で運営した方がいいんじゃないの?」という風に、見直されてる荷主さんがちらほら出てきていると聞いております。
その後で、拠点戦略であったり、それから一個一個の拠点の中のフローだったり、保管方法であったり、運用であったり、というものがあって、最後に「ここにこういう倉庫を作ろう!」という流れになっていくんじゃないかなというふうに思います。
弊社の場合は、図の6番目をお手伝いさせていただいているケースが多いのですが、今のお話を伺いしますと、それ以前の問題で社会環境であるとか、いろいろな財務戦略・CM戦略という中で、荷主さんが実際に倉庫を建てるというふうなケースも、多様化してくる中で一つの選択肢として出てきているのかな…というふうに思います。
倉庫建設の具体的な建築スキームについて 【36分34秒~39分50秒】
寺内:ここからは、次の7番目の『構築方法』と書いているところなのですが…。
「じゃあ倉庫が必要だ」と「こういう倉庫が必要だ」ということがわかったとして、「それをどのように取得するのか?」、「自社で建てるのか?借りるのか?」、これは時間軸によっても考え方がかなり異なってくるのかな…というふうに思いますけれども。
それから後は「どのように建てるのか?」という、具体的な建築技術の部分です。このあたりについて少し掘り下げてみたいなというふうに思います。
先ほどご登壇いただきました、マルカミ物流の上村さんに、再度ご登場いただきたいというふうに思います。
寺内:なかなか大きな投資がしにくいという中で、御社ではちょっとユニークなスキームで倉庫構築をされたとお聞きしてるのですが。
上村:これまでは、危険物の商品は外部の危険物倉庫業者に委託してたのですが、やはりコストの問題、あるいは入出庫にいろいろな制約がかかってしまうなど、自由度の問題などがあり、自社で危険物倉庫を建てたいというふうに考えました。しかし、やはり初期投資のコストが莫大な金額になります。
そこで三和建設さんにご相談を申し上げて、マッチングをしていただきました。大正区にある木津川倉庫さんが、「何棟か空き倉庫になっている部分がある」ということをマッチングしていただいて、その部分を危険物倉庫に建て替えいただいて、当社がそれを賃貸で借りるという形をとらせていただきました。
寺内:そうすると、今回は、マルカミ物流さん自身が建てられたわけではないということなんですね。
木津川倉庫さんとはもともと面識があったのですか?
上村:全然なかったのですが、三和建設さんにご相談した時に木津川倉庫さんをご紹介いただいたという経緯ですね。
寺内:なるほど。
なかなか建築会社さんが建ててくれるところまで紹介してくれるなんて…。これは凄いサービスですね。
まあ、偶然もあったのかもしれませんけれど。
松本:そうですね。偶然ちょうどいいタイミングで。
木津川倉庫さんから、そのご相談いただいた一月ぐらい前に、たまたまそんなご相談を受けていたので…。本当にタイミングが良かったなと思います。
この三棟が先ほどお話してた危険物倉庫で、三棟とも本当は危険物を建てたかったのですが、左側あるこの一棟が、隣が幼稚園ということで、どうしてもここは一般倉庫にせざるを得なかったという事例になります。
寺内:この事例を見ると、自分で建てられない場合も「何らかの方法があるかもしれない」ということですね。
倉庫を建てる際の支援制度について 【39分51秒~51分36秒】
寺内:当然、危険物倉庫にしても冷凍倉庫にしても、それなりの通常の一般倉庫よりは、かなり大きな投資になるというふうに思いますので、お金の問題というのは、かなり切実なテーマになってくるのかなと思います。
そこで、そういう倉庫を建てる際のいろんな助成金であるとか、そういったもので、いろいろな支援制度があるというふうにお聞きをしています。
このあたりは久保田さんの方からご解説いただきたいなというふうに思います。
久保田:今、お話しもありました通り、割と倉庫というか物流センターなどを建てる時の補助金に関しては、かなり充実してきたのかなと思います。
これは、役所が…というか、国自体が物流をちょっと見直している…というのとは少し違うかもしれませんが、再注目しているということなのかなと思います。主要な支援制度をいくつかリストアップしましたので、ご紹介していきたいと思います。
久保田:上表は、左側がテーマになっており、物流全般に関わるものや自動化・機械化に関わるものなど、テーマごとに整理しています。
今日は、時間は非常に限られるので、いけるところまで説明させていただこうと思います。
この資料に関しては、最後のアンケートにご回答いただいた方※1には、メールで送信する、ダウンロードできるなど、方法はまだ決まっていませんが、何らかの形で見れるようにしておきたいと思います。なお、資料に各支援制度のリンク先を貼り付けていますので、それを確認していただければより詳しく分かると思います。
一点、注意しておいていただきたいのは、こういった支援制度は、国の事業になりますので、基本的には単年度になります。そして、「次年度がどうなるか?」というのは、国会の審議次第みたいなところがあるので、これは役所のホームページなどで確認してください。あと、役所が発行するメールマガジンがあって、経産省にしても国交省にしても、毎日メールマガジンを流してるので、そういったものに登録して最新情報を取得していただくのがとてもいいかなと思います。
もしわからなければ、私でも結構ですし、三和建設さんでも結構ですし、後日お問い合わせ頂ければな…というふうに思います。
それでは、簡単にですが、いくつかご紹介をしたいと思います。
注意
※1 アンケートはセミナーにご参加いただいた方のことです。
寺内:これは、荷主さんが使えるような制度というのもあるのですか?
久保田:そういうものもありますね。
逆に言うと、「そういうのが出てきた」ということが、ちょっと面白いところと言えるかもしれません。
久保田:一番大きいのは、この『物効法』というもので、物流総合効率化法という法律です。
物流業界の方は、皆さんご存知の話なのですが、今日は荷主さんも結構多いですので、この法律からご紹介させていただきたいなと思います。これは、物流の総合的な効率を図るという法律で、名前はすごいわけなんですが、これは役所もかなり力を入れている政策だと言えると思います。
一言で言えば、この赤い字でちょっと左側に書いてますけれども、従来は小さい倉庫が分散していたと。そして、倉庫が分散すると結局輸送も小ロットになってしまい、小口化・多頻度化してしまうことになる。
なので、輸送を効率化するためには倉庫もまとめた方がいいわけです。そういう意味で、交差した物流網を集約するための、高度な、しかも巨大な物流センターを建てていくんだ…といった事を後押しする法律と理解していただくといいのかなと思います。
久保田:この制度のポイントに関しては、上図の赤字の部分を見ていただければ結構です。
上述したような形で始まった法律で、法律ができて十何年程度経ってるのですが、2016年にちょっと法改正がありました。今はモーダルシフトや館内物流などのように、要は拠点を設置するタイプではないものも対象にするようになっています。
また、法改正によって要件が変わったということと、補助金の要項があるのですが、その要項レベルの見直しみたいなものもあって、若干対策(範囲)は変わってます。
ただ、基本的には co2対策というような…、「物流の効率を高める」ということが主眼なので、要件としては「co2が減ること」と「手持ち時間の削減」など、労働面の効果があること、その二点は必ず見られる。どういう条件であっても、その2つは見られるということです。
あとは2社以上の連携が必要です。「2つの会社で連携してやりますよ」ということです。
それから、ちょっと下に飛びまして、一番下に書いてあるのですが『荷主さんも対象になります』ということです。『物効法』といえば、一般的には、倉庫向けに作られた法律なので、物流会社向けだと考えられているのですが、実際にはそのようなことはなく、「荷主さんがトラック会社と組んで」などと言ったケースもたくさんあります。
例えば、スズケンさんの物流センターですとか、本当に荷主さんの物流センターそのものと言ったケースもたくさんありますので、荷主さんもチェックしていただきたいです。
寺内:これは、例えば複数拠点あるものをまとめて、それによって輸送量が減ります、co2が減りますという建付けがあれば、考え方としては荷主さんでも申請ができると言うことなのですか?
久保田:そうですね。
もちろん、上記のような要件に合致することは必要ですが、一般的には高機能な物流センターであれば、ある程度要件は合致するだろうと思います。
久保田:それでは、「この法律の認定を取ることのメリットが何なのだろうか?」という部分で、そこがポイントになるわけです。
一番大きなメリットは、上図の一番上に書いてある『開発許可における配慮』という話なのですが、一般的に物流センターを建てたい場所となれば、「インターチェンジのそば」とか、そういうところが多いわけです。
要は倉庫が大規模化してくるんで、市街地には建てられないと。なるべく外環とかですね、そういう物流センターの適地というのは、インターチェンジのそばなどにどんどん移ってきています。ただしそこは、基本的には市街化調整区域だったり、農地だったりということで、開発許可がおりない…。都市計画法によって「建物を建ててはいけない」っていうふうになっているところが多いわけです。
ただ、この『物効法』の認定を取った場合には、ちょっと法律の微妙な書き方になっていて、「開発許可において配慮しますよ」ということになっています。
寺内:「開発許可において配慮しますよ」とは、具体的にどういった配慮になるのですか?[/say]
久保田:これは、一定程度の範囲内でなら「自治体がその開発許可を下ろしてもいいよ」というような趣旨なのですが、これがある種の免罪符になっています。実際には『配慮』というと、「ちょっと何かどんなものだ?」という感じで疑問に思う方もいるかもしれませんが、これによって実際に建てているというケースが非常に多いということもあります。
久保田:実際にこの『物効法』の制度を使って物流センターを建てている件数というのは、毎年何十軒という形で増えてきています。上図のように、40・50件とかですね。グラフの真ん中がちょっと凹んでるのはリーマンショックがあった影響だということです。
久保田:全国でみると、1番北は釧路となっており、全国各地に事例が存在しています。
久保田:上図は、建てた物流センターをgoogle maps 上にプロットしてるものです。
この地図は愛知のものとなりますが、この図を見ていただくと非常に興味深いの事がわかります。
愛知は、東名と名神の中間点あたりなど、物流上の非常に重要な拠点をおくのに、良い場所がたくさんあります。しかし、そういった場所が、市街化調整区域になっているエリアが多く、なかなか倉庫を建てられない…という状況があったのです。
そこで、この『物効法』を使って建てているというケースがが非常に多いです。上図の上の方にある倉庫が『物効法』を使って建てているというケースになります。
寺内:かなり配慮されてますね。
自治体によってもこのあたりの運用はかなり違うのですか?
久保田:そうですね、違うと思います。特に、自治体が「その周辺を開発したい」という意思や計画を持っている場合には、それに合わせて民間側も申請をすれば、非常に通りやすいので、是非その地元の自治体の意向を事前にヒアリングしていただくと良いかなと思います。
特に冷凍・冷蔵倉庫とか、こういうケースは、まさにこの地図でたくさん建っています。
久保田:他には、co2の削減に関してですが、国交省サイドで上図のような制度があります。
上図の中には、自動化の支援などもあります。残念ながら、この支援は、荷主さんサイドではなく、事業者サイドの営業倉庫が対象となるものです。
この支援は、いわゆる無人フォークのような物の導入の補助となります。従来は、こういった支援などはなかったのですが、現在はこういう機械を新たに導入する場合の支援などが登場していますので、小まめに役所などの情報をチェックしておくと良いの思います。
寺内:こういった支援は、中の機能に対しても、省エネルギーであるとか、要件を満たせば支援が受けられる可能性があるということですか?
久保田:そうです。現在は、役所が民間のニーズをかなり吸い上げているのかなという風に思います。
私からはこれぐらいにします。
寺内:ありがとうございます。
他にも、いろんな制度があるようですし、融資においても、例えば過疎地に倉庫を建てる場合なんかは、制度融資が受けられるとかもありますので、「どういう風に構築するのか?」ということを、財務的な観点からも考えてみましょう。使えるものは使った方が良いですしね。
今回は、『倉庫が足りない!需要が増す機能型倉庫の実態と今後の供給』第二弾をご紹介しました。これ以降は、第三弾でご紹介します。
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