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物流倉庫とは?物流倉庫の種類や倉庫での倉庫での業務内容を解説

物流倉庫とは?物流倉庫の種類や倉庫での倉庫での業務内容を解説

投稿日:2023.03.29 
更新日:2023.11.07 
お役立ち情報

物流事業において欠かせない役割を担う物流倉庫ですが、実は物流倉庫も業務の目的や役割に応じて、いくつかの種類に分類することが可能です。そこで当記事では、物流倉庫の種類や物流倉庫内で行われる主な業務をご紹介します。
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物流倉庫とは?

物流倉庫は、販売者から消費者に商品が渡る過程の中で、「商品の保管から、注文に応じて出荷(仕分け・発送)するまで」の業務を行う施設です。

一般的に、倉庫の役割というと、「商品の保管」という部分だけをイメージしますが、物流倉庫は「出荷する」というところまで行っているのがポイントになるでしょう。

倉庫業法が定める倉庫業の内容は、「寄託を受けた物品を倉庫において保管する事業であり、原料から製品、冷凍・冷蔵品や危険物に至るまで、国民生活・経済活動に欠かせない多種多様な物品を大量かつ安全に保管する」となっています。

例えば、食品類を取り扱う物流倉庫では、商品の品質を保つために、温湿度管理が求められます。常温倉庫だけでなく、冷蔵倉庫などの低温倉庫が設けられている場合が多いです。また、物流倉庫内で取り扱う荷物は、形状や重量、保管方法(段ボールか、単品かなど)などが異なるため、取扱商品に合わせて、最適な設備やレイアウトが変わります。

このようなことから、物流倉庫は「保管してある商品をピックアップし、梱包して運送業者に渡す」という出荷作業の効率化を図るため、「どのようにして保管場所から商品を取り出すのか?」「どのような保管方法にするのか?」と言った部分に独自性が出てきます。以下で、物流倉庫の種類とそれぞれの役割を解説します。

引用:国土交通省「倉庫業法」より

物流倉庫の種類

一口に物流倉庫と言っても、いくつかの種類に分類することができます。ここでは、物流倉庫の種類とそれぞれの特徴について解説します。

  • トランスファーセンター(TC)
    トランスファーセンターは、商品在庫を持たず、仕分けや積み替えに特化しているのが特徴です。一般的な倉庫が持つ保管機能が無い点が特徴で、中継地点としての役割となるので、通過型センターなどとも呼ばれます。
  • ディストリビューションセンター(DC)
    ディストリビューションセンターは、一般的にイメージされる物流倉庫で、入荷した商品を一時的に保管しておき、消費者からの注文があった際にピッキングし、出荷する倉庫です。上述した「TC」と比較すると、取り扱う商品に適した保管機能を備えていなければならないため、専有面積が大きくさまざまな設備が必要になる分、非常にコストがかかります。
  • プロセスディストリビューションセンター(PDC)
    ディストリビューションセンターに流通加工機能を加えたのがプロセスディストリビューションセンターです。PDCは、倉庫と工場を一体化したような施設です。
  • フルフィルメントセンター
    フルフィルメントセンターは、主に通販事業に特化した物流倉庫です。このタイプの物流倉庫は、商品の保管や出荷作業だけでなく、顧客からの受注、顧客管理、在庫管理、返品対応など、EC事業に関わるさまざまな業務を行うのが特徴です。

なお、これらは「物流センター」と表現されることもあります。

関連記事:物流センターは倉庫なのか?役割や機能を解説

物流倉庫内の主な業務内容

それでは、物流倉庫内では具体的にどのような業務を担っているのかについて解説します。なお、物流倉庫での業務内容は、会社によって異なるためあくまで参考としてご覧ください。

入庫作業

入庫作業は、依頼主、もしくは製造元から送られてきた商品を、それぞれの商品特性に応じて、品質を維持できる保管場所へ入れる作業の事を指しています。なお、この時には、在庫数の管理を行うため、在庫チェックと言った管理業務も行います。

検品

検品は、商品数に間違いはないのか、また初期不良品をユーザーに発送しないため、商品にキズや破損などの不具合が無いかチェックする作業です。一般的に、検品作業は入庫作業と合わせて実施されます。

ピッキング

顧客から注文が入ると、依頼主からその内容が倉庫に伝えられます。そして物流倉庫では、伝えられた情報を元に、入庫した場所から必要数の商品を取り出す作業が行われるのですが、これがピッキングです。ピッキングは、倉庫内作業の中でも、もっとも効率化が求められるセクションになるため、自動搬送ロボットなど、最新テクノロジーの導入による効率化が積極的に行われています。

仕分け

ピッキングしてきた商品を送り先ごとに分類する作業が、仕分け作業です。

流通加工

流通加工は、物流倉庫の業務の中では、オプションとして扱われるケースが多い作業フローです。具体的な業務内容は、主にギフト用のラッピングや、複数商品をまとめて梱包するなどの作業があげられます。

また、このほかにも、商品へのラベルの貼付け、値札をつけるなどと言った作業を実施している物流倉庫もあるなど、「どういったことまで行えるのか?」は、倉庫によってさまざまです。

包装・梱包

包装・梱包は、荷物を出荷できる状態にする作業の事で、仕分けした荷物を段ボールに入れて出荷形態を作ることです。この時には、取り扱う商品に合わせて適切な緩衝材を使用し、配送中に商品が破損する事故を防ぎます。

出庫

梱包した荷物を依頼主が指定した運送会社に引き渡す作業が出庫です。

上記のような作業が、物流倉庫が担っている業務内容です。これを見ると、物流倉庫は、商品の保管以外にもさまざまな業務を担っており、それぞれのプロセスで正確かつ効率的に作業ができるような工夫が必要だということが分かります。

まとめ

今回は、EC市場が拡大する中、年々その存在感が増している物流倉庫の基礎知識について解説しました。

この記事でご紹介したように、物流倉庫と言っても、一般的な倉庫が持つような保管機能を持たない通過型のトランスファーセンターや、流通加工までを担うプロセスディストリビューションセンターなど、さまざまな種類の施設が存在しています。物流倉庫は、入庫からピッキング、梱包に出荷、時には顧客対応まで、さまざまな業務を担う施設ですので、各業務フローをどのようにして効率化させるのかを検討することが重要です。

物流倉庫建設を検討の際には、建物の建設だけでなく、物流倉庫が必要とするさまざまな機械・設備、物流システムなど、幅広い知識と物流施設の施工実績が豊富な三和建設RiSOKOにご相談ください。

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