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消防法に定められた危険物の種類はどんなものがある?

2019.08.08お役立ち情報

今回は、法律で定義されている『危険物』とはどのような物なのかについてご紹介します。『危険物』という言葉は、普段何気なく使っていたり、耳にしたりするものですが、その危険物がどのような物質なのか?や、どのような分類があるのか?ということはご存知でしょうか?言葉の意味をそのまま取ると「何らかの危険があるもの」となりますので、一般生活の中で考えるとかなり多くのものが『危険物』に分類されそうなものです。
一般的にですが、危険物と聞けば毒物や劇物をイメージする人が多いと思います。しかし、倉庫や工場の運営において『危険物』と表現する場合には、消防法に定められているものを指しており、消防法では引火・発火性がある、燃焼を促進させる、中毒を引き起こすなど、大きな災害の原因となりうる物質を危険物と指定しています。もちろん、こういった危険物を大量に取り扱う場合には、法律や条例などが定めている厳しい基準を満たし、特別に許可を得る必要があるのです。
そこで本稿では、危険物の基礎知識として「消防法に定められている危険物の種類は何か?」についてご紹介します。危険物を正しく安全に取り扱うためには、必ずおさえておかなければならない情報ですので、ぜひ参考にしてください。

危険物の定義とは?


それではまず、危険物の定義を簡単にご紹介しておきましょう。冒頭でご紹介したように、危険物は、火災・爆発・中毒を引き起こす危険性がある物質の総称です。法律の面からみると、消防法上の『危険物』と毒物及び劇物取締法上の『危険物』があるのですが、倉庫や工場の運営に大きくかかわるのは「消防法上の危険物」となります。
消防法というは、言葉は誰もが聞いたことがあると思いますが、これは以下の目的のために作られた法律です。

火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もって安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。
引用:e-gov 消防法より

消防法は、上記のように「火災の予防・警戒・鎮圧による国民の生命・身体・財産の保護・被害軽減」が目的として定められており、この中で以下のものを危険物として定義し、その保管方法や運送方法を厳密に定めているのです。

  • 火災発生の危険性が大きい物品
  • 火災が発生した場合に火災を拡大する危険性が大きい物品
  • 火災の際の消火の困難性が高いなどの性状を有する物品

消防法に定められている危険物は、第 1 類 ~第 6 類までの6種類に分類されていますので、それぞれの特徴を以下でご紹介します。

消防法に定められている危険物の分類について

それでは、消防法で定められている危険物について、その分類とそれぞれの特徴をまとめてご紹介します。

第1類…酸化性固体

第1類の『酸化性固体』は、そのもの自体は燃焼しませんが、反応する相手を酸化させる性質を持った固体の総称となります。
酸化性固体は、他の物質を強く酸化させる力を持っており、可燃物と混合した場合、『熱、衝撃、摩擦』によって分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる危険性があります。

代表的な物質

塩素酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウムなど

第2類…可燃性固体

『可燃性固体』は、火炎によって着火しやすいまたは、40℃未満の比較的低温で引火しやすい固体のことです。この物質は、出火しやすいうえに、燃焼も速いことから、いったん燃えてしまうと消化するのが非常に困難という特徴があります。また、酸化されやすい物質ですので、酸化性物質と混合・接触されると、発火、爆発の危険性があります。

代表的な物質

赤リン、硫黄、鉄粉、固形アルコール、ラッカーパテなど

第3類…自然発火性物質及び禁水性物質

『自然発火性物質』は、空気にさらされることで自然発火しやすい固体や液体のことです。『禁水性物質』は、水と接触することで発火もしくは可燃性ガスを発生させる固体や液体です。『禁水性物質』は、火災が起きた時に水をかけて消火しようとすると、余計に悪化する恐れがあるため、粉末消火剤による窒息消化が必要です。

代表的な物質

ナトリウム、アルキルアルミニウム、黄リンなど

第4類…引火性液体

『引火性液体』は、その言葉通り引火性を有する液体のことです。この中には、可燃性の蒸気を発するものもあり、点火源(火気、火花、静電気、摩擦熱)が近くにあるだけで、引火・爆発を起こす危険性があります。
ちなみに、第4類の危険物については、消防法別表で以下のように規定されています。

種目 性状指定
特殊引火物 ・1気圧において、発火点が100℃以下のもの
・1気圧において、引火点が-20℃以下で、かつ沸点が40℃以下のもの
第1石油類 1気圧において、引火点21℃未満のもの
アルコール類 炭素数1~3までの飽和1価アルコールで、変性アルコールを含む
第2石油類 1気圧において、引火点が21℃以上、70℃未満のもの
第3石油類 1気圧において、引火点が70℃以上、200℃未満のもの
第4石油類 1気圧において、引火点が200℃以上、250℃未満のもの
動植物油類 引火点250℃未満の動物の脂肉等又は植物の種子、果肉から抽出した液体

参考:危険物Wikipediaより

代表的な物質

ガソリン、灯油、軽油、重油、アセトン、メタノールなど

第5類…自己反応性物質

『自己反応性物質』は、自己燃焼しやすい固体や液体のことです。この物質は、燃焼に必要な3つの要素とされる「可燃物」「酸素供給体」「点火」のうち、可燃性と酸素供給体の2つを含んでいます。そのため、空気に触れていなくても燃焼が進み、比較的低い温度で多量の熱を発生する、また爆発的に反応が進むという特徴を持っています。摩擦や衝撃、直射日光などでも発火する等、非常にデリケートな物質です。

代表的な物質

ニトログリセリン、トリニトロトルエン、ヒドロキシルアミンなど

第6類…酸化性液体

そのもの自体が単独で燃焼することはない液体ですが、混在する他の可燃物の燃焼を促進させる性質を持っています。反応する相手を酸化させる性質を持っているため、保管の際は、耐酸性の容器を使用、取扱の際は保護具をつける必要があります。

代表的な物質

過塩素酸、過酸化水素、硝酸など

参考資料:厚生労働省「消防法における危険物の取扱いについて」より

まとめ

今回は、消防法に定められている危険物の種類と、それぞれの特徴についてご紹介しました。本稿でご紹介したような危険物の取り扱いは、消防法や各市町村の条例・規則によって厳しくルールが定められており、工場や倉庫において爆発や火災のリスクを低減するためには、そのルールを遵守する義務があります。とはいえ、危険物の適切な取り扱い、貯蔵、保管方法に精通した人材を育成していくのは容易ではありません。したがって、こういった危険物を取り扱う場合には、危険物の保管や貯蔵のための建物や設備に精通したプロの力を活用するのが有効な手段となります。
三和建設は、危険倉庫の建設実績を多く持ち、専門的で複雑な法令を熟知したスタッフが依頼主の利便性やニーズに合わせた危険物倉庫建設の提案を行っております。