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【冷蔵倉庫の施設設備基準とは】冷蔵倉庫建設のために知っておきたいポイントをご紹介!

2019.12.18お役立ち情報

冷蔵倉庫とは、水産物や畜産物、農産品、低温・冷凍食品などの食品を中心に、各特性に合わせて10℃以下の低温で保管する施設のことを指しています。そもそも、一般の方が考える『倉庫』というものは、家の庭などに設置して「今すぐには使用しない物品を一時的に保管しておく場所」などといったイメージかもしれませんが、業務用に利用される倉庫というものは、倉庫業法という法律できちんと規定されています。

お客様から保管の依頼を受けた物品は、当然、大切に保管されなければいけません。したがって、倉庫業法では「倉庫業を営もうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない」と規定しており、保管する物品の違いや必要とされる倉庫の機能・設備の違いから8種類の倉庫に分類されています。その中でも『冷蔵倉庫』は、常時10℃以下で保管することが適当な物品を、その特性に合わせた温度で保管できる倉庫となっています。
そのため、冷蔵倉庫を建設するときには、法律で決められた施設・設備基準を満たしていなければならないのです。ここでは、冷蔵倉庫に求められる設備基準などをご紹介します。

冷蔵倉庫の建設時に注意すべき関係法令について

冷蔵倉庫業は、さまざまな重要な法律への対応や関連する法令へ適合している必要があります。以下に、冷蔵倉庫を建設する場合、注意しておかなければならない、倉庫業法や建築基準法・消防法、食品衛生法、日本農林規格(JAS)、高圧ガス保安法・電気事業法、関税法、環境関連などの「関係法令」の一部の概要をご紹介します。

建築基準法(告第2条第4号イ)

特殊建築物に該当する倉庫として使用される部分の面積が100㎡以上の建築物その他建築基準法第6条第1項各号に該当する倉庫については、建築基準法の規定(建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定(後述)を含む )に適合していることを要する。
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

建築基準関係規定(告第2条第4号ロ)

建築基準法第6条第1項各号に該当しない倉庫については、建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定のうち以下に掲げるものに適合していることを要する。
(1) 消防法第17条第1項
倉庫は、消防法上防火対象物とされているため、消防法第17条第1項に定める技術上の基準に従って、政令で定める消防用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設を設置し、及び維持することを要する。
(2) 港湾法第40条第1項
港湾法第39条第1項の規定に基づき港湾管理者が分区を設定している地域に設けられる倉庫にあっては、同条第40条第1項の規定により当該分区の用途に適合していることを要する。
(3) 都市計画法第29条第1項又は第2項
都市計画区域等に設けられる倉庫にあっては、都市計画法第29条第1項又は第2項に規定するところによりその建築に際し開発許可を取得していることを要する。
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

高圧ガス保安法(告第2条第4号ハ)

圧縮式冷凍機を使用している冷蔵倉庫にあっては、このような設備は高圧ガス保安法上の高圧ガスの製造施設に該当することから、その冷凍能力に応じ、同法第5条第1項の許可を取得していること又は同条第2項の届出をしていることを要する。
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

食品衛生法(告第2条第4号ニ)

食品衛生法第2条第1号の食品を保管する冷蔵倉庫は、食品衛生法施行令第5条第14号の「食品の冷凍又は冷蔵業」に該当することから、当該営業に係る同法第21条第1項の許可を取得していることを要する。
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

冷蔵倉庫設備基準について

冷蔵倉庫の設備基準は、防水性能や耐火(防火)性能など、さまざまな基準が設けられています。冷蔵倉庫が満たしていなければならない基準は以下となります。

  1. 一 土地に定着し、かつ、屋根及び周囲に壁を有する工作物であること。
  2. 二 軸組み、外壁又は荷ずり及び床の強度が、国土交通大臣の定める基準に適合していること。
  3. 三 構造及び設備が、倉庫内への水の浸透を防止するに足るものとして国土交通大臣の定める基準に適合していること。
  4. 六 倉庫の設けられている建物が、耐火性能又は防火性能を有するものとして国土交通大臣の定める基準に適合していること。
  5. 八 倉庫の設けられている建物内に事務所、住宅、商店等の火気を使用する施設又は危険物等を取り扱う施設が設けられている場合にあつては、当該施設が、国土交通大臣の定めるところにより区画されていること。
  6. 九 消防法施行規則(昭和三十六年自治省令第六号)第六条に定めるところにより消火器等の消火器具が設けられていること。この場合において、倉庫の延べ面積が百五十平方メートル未満であるときは、これを延べ面積が百五十平方メートルの倉庫とみなして、同規則第六条の規定を適用する。
  7. 十 国土交通大臣の定める防犯上有効な構造及び設備を有していること。

引用:倉庫業法施行規則より

上記の冷蔵倉庫が満たしていなければならない設備基準の詳細は、『国土交通省 倉庫一般の施設設備基準』P4~p11に記載されていますので、一度ご確認ください。

冷蔵倉庫内の通報機の設置

冷蔵倉庫では、冷蔵室内に閉じ込められるなどの事故を防ぐため、通報機の設置が義務付けられています。

倉庫業法施行規則第3条の11第2項第2号

倉庫内の要所に、倉庫内と外部との連絡のための通報機その他の設備を有すること。

通報機とは、冷蔵室内に閉じ込められた人が外部に通報し、助けを求めることができるよう、冷蔵室内に備え付けられた非常ベル、電話機その他の設備を指しています。この通報機は、冷蔵室の保管温度下にあっても作動する能力があることや室内が消灯されている場合でも、閉じ込められた人が通報機の位置を確認できるよう案内する灯火を備え付ける必要があります。

冷蔵倉庫の保温温度の確保

冷蔵室の保管温度は、倉庫業法施行規則第3条の11第2項第3号で「冷蔵室の保管温度が常時摂氏十度以下に保たれるものとして国土交通大臣の定める基準を満たしていること。」とされており、以下の基準を満たす必要があります。

冷凍能力の基準(告第19条第1項第1号)

冷凍機の冷凍能力は、当該冷凍機によって冷却される冷蔵室及びこれと併用冷却される凍結装置その他の設備(以下「冷蔵室等」という。)に係る熱損失の合計以上であることを要する。
(1) 冷凍機の冷凍能力冷凍機の冷凍能力は、メーカーの仕様書の数値等を参考にして適切な方法により算出することとする。
(2) 熱損失(告第19条第2項)
当該冷蔵倉庫が保管温度の異なる複数の冷蔵室から構成されている場合にあっては、それぞれの冷蔵室ごとに熱損失を算出し、その合計をもって当該冷蔵倉庫全体の熱損失量とする。
a 天井、床、外壁及び間仕切壁(以下「天井等」という。)の熱損失(告第19条 第2項第1号)
b 受寄物を冷却するための熱損失(告第19条第2項第2号)
c 諸熱損失(告第19条第2項第3号)
d 凍結装置、製氷装置、準備室等のために必要な冷凍能力(告第19条第2項第4号)
a~dに掲げるものの他、当該冷蔵室と併用冷却される以下の設備(冷蔵室と同時に運転されるものに限る。)を有する場合にあっては、これらの設備の運転に要する冷凍能力を熱損失として計上することとする。なお、冷蔵室とこれらの設備を同時に運転することがない場合にあっては、これらの設備の運転に要する冷凍能力は、適宜減量して差し支えない。
① 凍結装置 日産冷凍能力1tにつき5790W
② 製氷装置 日産製氷能力1tにつき6760W
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

冷却管の冷却面積の基準(告第19条第1項第2号)

冷蔵室の冷却管の冷却面積は 当該冷蔵室に係る 、 。 冷却面積以上であることを要する加えて、間接膨張式の冷凍機の場合にあっては、ブライン冷却器に係る冷却管の冷却面積が、当該ブライン冷却器に係る所要冷却面積以上であることを要する。
(2) 冷却管の冷却面積(告第19条第1項第2号)
「冷却面積」とは、冷蔵室又はブライン冷却器内に設けられた冷却管の全表面積を指し、メーカーの仕様書の数値等を参考として、適切な方法により算出することとする。
(3) 所要冷却面積
a 冷蔵室に係る冷却面積(告第19条第3項)
b ブライン冷却器に係る冷却面積(告第19条第4項)
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

その他(告第19条第5項)

・当該冷蔵倉庫に設けられた冷凍機を実際に稼動させ、冷却試験を行う
・自家用倉庫を営業倉庫に転用する場合において、現に使用している冷凍機の過去の温度記録を提出する
・メーカーの仕様書又は民間の検査機関による検査結果を提出する
等の手段により、当該冷蔵室において盛夏時に所要の保管温度を維持する能力があることを証明できる場合にあっては、イ及びロの基準にかかわらず、則第3条の11第2項第3号の基準を満たすものとして取り扱うこととする。
なお、圧縮式冷凍機を使用しない冷蔵倉庫の基準適合性を審査する際は、原則として上によることとする。
参考:国土交通省 倉庫一般の施設設備基準より

まとめ

今回は、冷蔵倉庫建設の基礎知識として、関連する法令や冷蔵倉庫が満たしていなければならない設備基準についてご紹介しました。上述したように、冷蔵倉庫はさまざまな法令に適合している必要があり、かなり細かく設備基準が規定されています。したがって、冷蔵倉庫の建設計画があった場合、専門的知識を有する建設会社などのアドバイスを受けながら進める必要があるでしょう。

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